日本では「縁起物」や「薬」として古くから梅干しを食してきました。「椀飯(おうばん)ぶるまい」と言う言葉は、禅宗の僧が茶菓子として、梅干を用いたことから利用されている言葉なんですよ。
そんな梅干し、実に12個の驚くべき健康的な効能・効果があるといわれています。今回は、梅干しのすごすぎる実態についてご紹介します。
「梅干し」12の健康効果・効能
それでは早速、梅干しに含まれている成分の効果効能についてまとめていきますね。
1.肩こりの対策
血液にたまった乳酸は体を疲れさせる要因なのですが、梅干しは体内にたまった、乳酸(疲れの元)を燃焼・分解することができます。乳酸を代謝させてくれることで、疲労物質を体内に残さないようしてくれるのです!
つまり疲労回復に良いということですね。梅干を肩こりの患部に直接塗ると、肩こりが改善されるともいわれています。
2.疲労回復
梅干しに含まれるクエン酸は、乳酸を燃焼・分解するだけでなく、乳酸をエネルギーに変えることもできます。これにより、体なの中で大きなエネルギーが生み出されるため、疲れにくい健康な身体を維持していくことができるのです。
3.抗酸化作用
梅干しに含まれている『クエン酸』の働きはまだあります。じつは、人間の体の酸化を防ぐ「抗酸化作用」があるので、細胞の老化を防いでくれて、生活習慣病などの健康維持に効果があると言われているんですよ。
4.アンチエイジング
梅干しを食べると酸っぱさを感じますよね。この時、口の中に分布される唾液には「パロチン」という成分が含まれています。このパロチンは、若返りホルモンと呼ばれていて、活性酸素の働きを抑制してくれる働きがあるのです。
また、梅干にはターンオーバーを活性化させるので、肌荒れなどにも効果的ですよ。
5.虫歯予防
梅干しの酸っぱさで感じる唾液は、口の中に残った食べカス、細菌などを洗い流してくれるので虫歯予防になると考えられます。また、虫歯の原因となる「ミュータンス球菌」の活動を、梅干しに含まれているクエン酸が抑えるという報告もされています。
6.ガンの予防・対策
また、クエン酸を多く含む梅干しには、ガン予防に有効だと注目されている「アミグダリン」というビタミンB17を多く含んでいることも分かっています。
7.貧血予防
梅干しには、『鉄分』が多く含まれているので鉄分から得られる様々な効果効能の働きを実感することができるはずです。
- 貧血予防
- 胃腸を丈夫にする
- 骨の強化(鉄・クエン酸・カルシウムが結合することにより)
等の効果が期待できるのです。
8.動脈硬化の予防
血液中のコレステロールが増えることで、高脂血症になってしまいますが、梅干しは「アンギオテンシンⅡ」と呼ばれる働きがあるため、血管収縮性のあるホルモンの働きを整え、血圧の上昇を抑え、動脈硬化の発生を抑える効果が期待されています。
動脈硬化の他には、脳梗塞や心筋梗塞の原因と考えられる血管内の血栓予防効果もあるんですよ。
9.頭痛や歯痛を抑える
今はもうあまり見られないかもしれませんが、おばあちゃんがこめかみに白くて四角いテープを貼っているアニメなどを見たことがありませんか?
じつは、これはこめかみに梅肉を貼り付けているんです。梅干しには鎮痛効果があると考えられていて、頭痛や軽いめまいがするときなどに用いられているのですよ。
歯痛の時には、痛い歯側の外の頬に梅肉を貼りつけるか、梅干しを黒く焼いて直接歯の痛い箇所にくっつけると痛みが和らぐといわれています。
また、梅干しは梅肉だけではなく、香り成分である「ベンズアルデヒド」にも、痛みを沈静・軽減する働きがあるので、香りを嗅ぐだけでも痛みを緩和する効果を得ることができます。
10.整腸作用
梅干しには、腸の有効菌を育て、胃腸の蠕動運動を活発にしてくれる作用があります。この効果で、便秘を予防することができるんですよ。
11.冷え性や二日酔いを解消する
梅干しを焼くと、本来は梅干しに備わっていない「ムメフラール」という成分がでます。この成分は、血流を改善する効果があるので、冷え性を改善したい場合は「焼き梅」がオススメです。
また、梅干しには、胃腸を守る粘液の分泌を高めてくれる効果があるので、お酒を飲む前に食べると粘膜を保護し、胃腸への刺激を緩和してくれる効果もあります。
そして、梅干しは、お酒を飲む前だけでなく、飲みすぎて二日酔いになってしまったときにも効果的。荒れた胃の粘膜の修復を早くしてくれるので、二日酔いからの回復が早くなりますよ。
12.食中毒を予防してくれる
梅干しは、殺菌力がとても優れているので、昔からお弁当に用いられています。また、梅干しには「黄色ブドウ球菌(MRSA)」や「病原性大腸菌(O-157)」を抑制する制菌作用があるので、梅干しを食べると食あたりなどになりにいともいわれています。
また、梅干しに含まれるクエン酸・リンゴ酸・酒石酸・コハク酸などは、胃腸の分泌を高め食欲増進効果があり、でんぷんを分解してくれる効果もあるので、梅干しとご飯を一緒に食べることは理にかなっているのですよ。
まとめ
梅干しには驚くべき12個の効能効果がありました!ただ、梅干しは塩分の塊でもあるので、1日で摂取するのは1~2個とするのが良いでしょう。この機会に、毎日のお弁当に梅干しを加えてみてはいかがでしょうか?
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