グルテンフリーってなに？脱・小麦粉がカラダに与えるよい影響

ハリウッドセレブやテニスプレーヤーのジョコビッチ選手などが公言して話題となっている「グルテンフリー」の食生活。グルテンとは小麦粉に含まれるたんぱく質を指していて、グルテンフリーというのは、このグルテンをとらない食生活の事をいうのです。

このグルテンフリーにはどんなよいことがあるのか、詳しくご紹介していきたいと思います。

小麦粉を一切除去した食生活

日本ではまだグルテンフリーがあまり浸透していませんが、欧米では、レストランのメニューや市販品に「グルテンフリー」と書かれているものが一般的になりつつあります。

話題のきっかけは欧米のセレブや著名人たち。グルテンを抜いたグルテンフリーダイエットが一躍注目を集めました。

グルテンフリーダイエットは、パンやパスタなどの、小麦粉を使用している食材をカットした食生活です。もちろん、少量のグルテンもNGなので、小麦粉がとろみとして使われているシチューやスープなどの食品も一切カットするというダイエット方法となっています。

日本では、ダイエット＝運動で減量というイメージがありますが、英語で「ダイエット（diet）」が指すものは食事法です。つまり、痩せるためだけにグルテンフリーダイエットをするのではなく、病気やアレルギーを予防し体の健康を守るための食事法をダイエットと指しています。

グルテンフリーダイエットは、健康のためにグルテンを除いた食事法と言う意味になりますね。グルテンは、小麦、大麦、ライ麦などの麦に含まれるたんぱく質です。うどんやパンがもちもちしているのはこのグルテンのおかげ。

グルテンが入っている料理は、パスタやそうめんうどんなどの麺類や、お好み焼きなどの粉もの、カレーのルーなどの加工食品、天ぷらなどの衣、クッキーなどのお菓子など多数あります。これらを摂取しないのがグルテンフリーの食生活なのです。

グルテンが健康問題になっているのは小麦粉アレルギーとは少し異なります。小麦アレルギーの方は、小麦粉に含まれているタンパク質に反応して、食べるとすぐにカラダに発疹ができたり、腫れたりするなどといったアレルギー症状が出ます。

さいあく、命を落としかねないアナフラキシーショックに陥る可能性もあるので、医師の管理のもと小麦粉の制限や少しずつアレルゲンを摂取していくなどの対応がされます。

しかし、グルテンによる不調はこれとは違い、グルテンをとることによりカラダに不調を覚えるのです。

グルテンがカラダに与える影響が深刻な人はセリアック病と診断されるケースがあります。グルテンを摂取することで、カラダが「敵が侵入してきた」と判断してしまう自己免疫疾患と呼ばれる病です。

敵が侵入してきたと思うと、自分の細胞が自分の小腸を傷つけてしまうのです。小腸が傷つくと、栄養が吸収しにくくなったり、消化不良や食欲不振、重篤な病気をも引き起こす可能性もあります。

自己免疫疾患ではなくても、近年ではカラダがグルテンに過剰反応する人が増えているとの報告もあります。そういった人がグルテンを摂取し続けると、炎症が起こったり、慢性的なカラダの不調を引き起こす原因となる可能性もあります。

また、副腎の不調がカラダを疲れやすくさせたり、やる気を置き無くしてしまう場合もあるのです。

グルテンの過剰反応により小腸の粘膜が傷むと、太りやすい体質になるケースがあることも話題になっていますね。グルテンを除去したことで太りやすい体質を改善したと報告する人も大勢います。

グルテンが過剰反応したことにより、便秘・下痢といった消化器系のトラブルが起こる可能性があることも指摘されています。

グルテンの怖いところは、以下の症状にも関係している可能性があることです。

・頭痛、めまい
・イライラ
・関節痛
・疲労感
・やる気喪失
・ADHD（注意欠陥・多動性障害）
・抑うつ症状など

原因不明の不調で悩んでいる場合は、グルテンの過敏症を考えてみてもよいのかもしれませんね。

自分のカラダにグルテンが合っているのかいないのか、調べる手段は2つあります。

カラダの抗体を調べる血液検査では、グルテンが自分のカラダに合うかどうか調べることができます。ただ、検査は保険適用外になるので費用は3万円以上かかるケースがほとんどです。

手軽にグルテンがカラダに合うかどうか調べたい場合は、食生活を改善するとよいでしょう。3～4週間を目安にグルテンを一切断ち、それでカラダの不調が収まれば、グルテンに敏感な体質だと判断することができます。

グルテンフリーとは、グルテンを摂取しない食生活の事です。原因不明の不調でお困りの方は、パンをご飯に変えたり、加工品の摂取を控えたりなどして、まずはお試しの生活を心がけてみてはいかがでしょうか？